改葬件数は人口あたりで見ると順位が入れ替わる|実数1位の東京都は33位、1位は長崎県で全国平均の4倍

結論から言うと、改葬件数を人口あたりで割ると、実数の順位とはまったく違う県が上に来ます。実数の全国1位は東京都(14,950件)ですが、人口10万人あたりで見ると東京都は33位(106.1件)で全国平均を下回ります。人口あたりの1位は長崎県(531.3件)で、全国平均134.2件の約4.0倍、最下位の福井県(36.2件)とは14.7倍の開きがあります。(出典:厚生労働省「衛生行政報告例」令和5年度(2023年度)第4章第6表 / 総務省統計局「人口推計」令和5年(2023年)10月1日現在 第2表)

この数字の読み方:改葬件数は「墓じまいの件数」ではありません。改葬は遺骨を別の墓地へ移す手続き全般を指し、墓を撤去せずに移すだけの場合も含まれます。墓じまいの規模を測る手がかりにはなりますが、イコールではありません。また当サイトは順位が高い理由を断定していません。数字は公式統計をそのまま割ったものです。

実数で見ると都市部、人口あたりで見ると西日本と北海道

改葬件数の実数を並べると、人口の多い都道府県が上に来ます。これは当然のことで、母数が違うものを並べているだけです。人口で割ると絵が変わります。

実数の順位 都道府県 改葬件数 人口10万人あたり 人口あたりの順位
1 東京都 14,950件 106.1件 33位
2 北海道 12,948件 254.3件 7位
3 兵庫県 9,119件 169.8件 14位
4 神奈川県 8,939件 96.9件 37位
5 大阪府 8,667件 98.9件 36位

実数の上位5県のうち3県は、人口あたりでは全国平均(134.2件)を下回ります。東京都(33位)・神奈川県(37位)・大阪府(36位)です。つまり「件数が多い」のは人が多いからで、その土地で墓じまいが起きやすいという意味ではありません。

人口10万人あたりの上位10都道府県

1位は長崎県の531.3件。2位の山口県(375.8件)に155.5件の差をつけています。

順位 都道府県 人口10万人あたり 改葬件数 人口
1 長崎県 531.3件 6,731件 1,267,000人
2 山口県 375.8件 4,878件 1,298,000人
3 沖縄県 339.4件 4,983件 1,468,000人
4 和歌山県 300.8件 2,683件 892,000人
5 鹿児島県 283.6件 4,393件 1,549,000人
6 島根県 256.9件 1,670件 650,000人
7 北海道 254.3件 12,948件 5,092,000人
8 高知県 240.5件 1,602件 666,000人
9 宮崎県 208.6件 2,174件 1,042,000人
10 福島県 203.4件 3,594件 1,767,000人

上位に並ぶのは、離島や半島を抱える県と北海道です。ただし当サイトは、この並びの理由を断定できる一次資料をまだ確認できていません。墓地の管理者が土地を離れた結果として改葬が起きるという見方はできますが、それを裏づける公的な調査を見つけられていないため、仮説として書いています。

長崎県については、市区町村別で改葬件数が全国1位の長崎市を含め、県内の全21市町の手続きを調べています。長崎県の墓じまいと長崎県21市町の改葬手続きにまとめています。

47都道府県すべて

人口10万人あたりの多い順です。全国平均は134.2件(改葬166,886件 ÷ 人口124,353,000人)。

順位 都道府県 人口10万人あたり 改葬件数 全国平均との比
1 長崎県 531.3件 6,731件 3.96倍
2 山口県 375.8件 4,878件 2.80倍
3 沖縄県 339.4件 4,983件 2.53倍
4 和歌山県 300.8件 2,683件 2.24倍
5 鹿児島県 283.6件 4,393件 2.11倍
6 島根県 256.9件 1,670件 1.91倍
7 北海道 254.3件 12,948件 1.89倍
8 高知県 240.5件 1,602件 1.79倍
9 宮崎県 208.6件 2,174件 1.55倍
10 福島県 203.4件 3,594件 1.52倍
11 愛媛県 197.8件 2,553件 1.47倍
12 香川県 188.0件 1,741件 1.40倍
13 三重県 175.4件 3,030件 1.31倍
14 兵庫県 169.8件 9,119件 1.27倍
15 静岡県 167.8件 5,966件 1.25倍
16 広島県 157.8件 4,320件 1.18倍
17 岡山県 149.6件 2,764件 1.11倍
18 鳥取県 148.8件 799件 1.11倍
19 奈良県 146.5件 1,898件 1.09倍
20 青森県 143.4件 1,698件 1.07倍
21 京都府 142.8件 3,621件 1.06倍
22 岩手県 139.0件 1,617件 1.04倍
23 大分県 138.1件 1,514件 1.03倍
24 佐賀県 137.5件 1,093件 1.02倍
25 茨城県 126.4件 3,570件 0.94倍
26 熊本県 126.3件 2,158件 0.94倍
27 千葉県 119.5件 7,475件 0.89倍
28 石川県 113.5件 1,259件 0.85倍
29 長野県 112.5件 2,254件 0.84倍
30 富山県 109.7件 1,105件 0.82倍
31 岐阜県 107.4件 2,074件 0.80倍
32 秋田県 106.7件 975件 0.80倍
33 東京都 106.1件 14,950件 0.79倍
34 山梨県 104.1件 829件 0.78倍
35 徳島県 102.4件 712件 0.76倍
36 大阪府 98.9件 8,667件 0.74倍
37 神奈川県 96.9件 8,939件 0.72倍
38 福岡県 96.8件 4,940件 0.72倍
39 滋賀県 96.8件 1,362件 0.72倍
40 栃木県 88.0件 1,670件 0.66倍
41 山形県 77.1件 791件 0.57倍
42 愛知県 75.6件 5,649件 0.56倍
43 新潟県 74.9件 1,593件 0.56倍
44 埼玉県 74.4件 5,453件 0.55倍
45 群馬県 73.6件 1,399件 0.55倍
46 宮城県 62.0件 1,404件 0.46倍
47 福井県 36.2件 269件 0.27倍

この数字が自分の墓じまいに関係あるか

直接は関係ありません。改葬の手続きも費用も、いま遺骨が納められている墓地のある市区町村で決まります。県全体の件数が多いか少ないかで手数料や必要書類が変わることはありません。

関係があるとすれば、事業者の数です。改葬が多い地域ほど墓じまいを扱う事業者が見つかりやすく、少ない地域では県外の事業者に依頼することになりがちです。当サイトの掲載事業者一覧は対応エリアで絞り込めます。

手続きの全体像は墓じまいの手順、自治体ごとの手数料と必要書類は改葬許可の自治体別データにあります。

よくある質問

改葬件数が多い都道府県はどこですか?

実数では東京都(14,950件)が全国1位です。ただし人口10万人あたりで見ると東京都は33位で、全国平均(134.2件)を下回ります。人口あたりの1位は長崎県の531.3件で、全国平均の約4.0倍です。(厚生労働省「衛生行政報告例」令和5年度(2023年度)第4章第6表 / 総務省統計局「人口推計」令和5年(2023年)10月1日現在 第2表より当編集部が算出)

改葬件数は墓じまいの件数と同じですか?

同じではありません。改葬は遺骨を別の墓地へ移す手続き全般を指し、墓を撤去せずに移す場合も含まれます。墓じまいの規模を知る手がかりにはなりますが、そのまま墓じまいの件数として引用することはできません。

改葬件数が少ない都道府県はどこですか?

人口10万人あたりで最も少ないのは福井県の36.2件です。1位の長崎県とは14.7倍の開きがあります。件数が少ないことは、その地域で墓じまいができないという意味ではありません。