改葬許可の手数料は自治体でいくら違う?17市区町村を調べたら11件が金額を書いていなかった

結論から言うと、改葬許可申請の手数料に全国共通の決まりはなく、公式サイトに金額を書いていない自治体のほうが多数です。編集部が17自治体を1件ずつ調べたところ、手数料を明記していたのは6自治体だけ(無料が4、300円が2)で、残る11自治体は金額の記載がありませんでした。郵送申請ができるのは11自治体、電子申請ができるのは2自治体です。(2026年8月調査・出典は各自治体の公式サイト)

お墓を引き払うには、墓石を撤去する前に、いま遺骨が納められている墓地のある市区町村長の改葬許可が必要です(墓地埋葬法)。この手続きで最初につまずくのは、必要な書類・手数料・郵送できるかどうかが自治体ごとに違うことです。「墓じまいの必要書類」を解説した記事は数多くありますが、そのほとんどは「詳しくはお住まいの自治体にご確認ください」で終わっています。

そこで編集部が17自治体の公式ページを1件ずつ開いて、実際に書かれている内容だけを並べました。事業者のまとめ記事は情報源にしていません。各行に出典リンクを付けてあるので、必ずご自身で最新の内容を確認してください。

調査日 2026-08-11 / 情報源は各自治体の公式サイトのみ。制度と様式は変わります。申請前に必ず出典先の公式ページをご確認ください。

この調査で分かったこと

  • 手数料は11自治体がページに書いていません。無料と明記しているのは横浜市と大阪市天王寺区、金額を明記しているのは泉大津市(1件300円)でした。書いていないことは「無料」を意味しません。窓口で確認が必要です。
  • 郵送申請ができるのは11自治体。市川市は「郵送での申請は受け付けておりません」と明記しています。遠方のお墓を片付ける場合、ここが日程を大きく左右します。
  • 電子申請ができたのは2自治体だけ(岐阜市・横浜市)。岐阜市は市営墓地の使用者本人に限られます。
  • 必要書類の呼び名が自治体ごとに違います。同じ書類が「埋蔵証明書」「(埋蔵・収蔵)証明書」「納骨証明書」「埋(収)蔵証明」「墓地管理者による埋葬証明」と呼ばれています。下の表は自治体が使っている表記のまま載せています。窓口や墓地の管理者に伝えるときは、その自治体の言い方に合わせるのが確実です。
  • 政令指定都市は区ごとに窓口と書式が違うことがあります。大阪市は区単位で受け付けているため、この調査では天王寺区のページのみを確認しています。

自治体別の一覧

自治体 担当窓口 手数料 郵送 電子申請 補助金等 出典
北海道
札幌市
保健福祉局ウェルネス推進部施設管理課墓園管理係 ページに記載なし ページに記載なし 確認できず 出典
千葉県
市川市
保健部 斎場霊園整備・管理課 霊園管理事務所 ページに記載なし 不可 ページに記載なし あり 出典
千葉県
浦安市
市民課 証明係 ページに記載なし ページに記載なし ページに記載なし あり 出典
大阪府
大阪市
天王寺区役所 窓口サービス課(戸籍担当)※大阪市は改葬許可申請を区ごとに受け付けており、本調査では天王寺区の例のみ一次確認 無料 ページに記載なし 確認できず 出典
大阪府
泉佐野市
環境衛生課 衛生係 ページに記載なし ページに記載なし ページに記載なし 確認できず 出典
大阪府
泉大津市
市民課 1件300円 ページに記載なし ページに記載なし あり 出典
岐阜県
岐阜市
市民協働生活政策課 ページに記載なし 電子申請可(岐阜市営墓地の使用者本人の場合のみ) あり 出典
愛知県
名古屋市
健康福祉局生活衛生部環境薬務課環境衛生担当(名古屋市保健所) ページに記載なし ページに記載なし 確認できず 出典
東京都
世田谷区
世田谷総合支所・北沢総合支所・玉川総合支所・砧総合支所・烏山総合支所 各くみん窓口戸籍担当(区民課戸籍係) ページに記載なし ページに記載なし 確認できず 出典
東京都
大田区
区民部 戸籍住民課 戸籍担当 ページに記載なし ページに記載なし 確認できず 出典
神奈川県
横浜市
各区役所 戸籍課(18区共通) 無料 電子申請可 制度なしと明記 出典
福岡県
福岡市
保健医療局 生活衛生部 生活衛生課 ページに記載なし ページに記載なし ページに記載なし 確認できず 出典
長崎県
五島市
窓口=市民生活部 生活環境課 環境班・各支所窓口班・各出張所/郵送先=〒853-8501 五島市福江町1番1号 五島市市民生活部生活環境課環境班 なし(「手数料 なし」と明記) 可(郵送受付場所を明記) ページに記載なし 確認できず 出典
長崎県
佐世保市
生活衛生課 無料(「発行手数料はかかりません」と明記) ページに記載なし 確認できず 出典
長崎県
壱岐市
環境衛生課 環境衛生班 ページに記載なし 可(切手を貼った返信用封筒を同封) ページに記載なし 確認できず 出典
長崎県
対馬市
環境政策課/美津島行政サービスセンター/中対馬振興部 住民生活課/峰行政サービスセンター/上県行政サービスセンター/上対馬振興部 住民生活課(計6か所) 300円 ページに記載なし 確認できず 出典
長崎県
長崎市
生活衛生課(電話 095-829-1155)。申請書は生活衛生課または各地域センターで配布 ページに記載なし ページに記載なし ページに記載なし 確認できず 出典

必要書類(自治体の表記のまま)

北海道札幌市

  • 埋蔵等届
  • 移動元の墓地使用許可証【原本】(市営霊園から移動の場合)
  • 移動先の墓地使用許可証【原本】または施設名・住所がわかる資料
  • 埋蔵(収蔵)証明書【原本】(民間霊園・納骨堂から市営霊園へ移動の場合)

申請書の様式 / 郵送の場合、返信用郵便切手490円分が必要。使用権者以外の申請は使用権者の承諾書が必要。必要書類は移動元・移動先(市営霊園⇔民間霊園)により異なる。 / 公式ページ(確認日 2026-08-10)

千葉県市川市

  • 改葬申請書
  • (埋蔵・収蔵)証明書

申請書の様式 / 「市川市では郵送での申請は受け付けておりません」と明記。遺骨1体につき申請書1枚必要。市川市霊園からの改葬の場合は使用許可証が必要。印鑑持参が推奨されている。 / 公式ページ(確認日 2026-08-10)

千葉県浦安市

  • 改葬許可申請書(現在の墓地管理者による埋葬証明があるもの)
  • 新しい墓地・納骨堂などが受け入れることを認める証明書(永代使用許可書、墓地使用承諾書、契約書など)
  • 承諾書(申請者が現在の墓地使用者と異なる場合のみ)
  • 本人確認書類

申請書の様式 / 不備がなければ改葬許可証を即日交付。申請者が現在の墓地使用者と異なる場合は承諾書が必要。 / 公式ページ(確認日 2026-08-10)

大阪府大阪市

  • 納骨証明書
  • 改葬先の受入証明書
  • 申請者の本人確認書類
  • 承諾書または委任状
  • 改葬許可申請書(1名につき1枚)

申請書の様式 / 現在埋葬されている墓地が天王寺区内の場合のみ天王寺区役所で手続き可(他区は所在区の区役所)。郵送の場合は住所・氏名記載+切手貼付の返信用封筒が必要。必要書類は原本必須(本人確認書類のみ写し可)。他の区では書式・詳細が異なる可能性がある。 / 公式ページ(確認日 2026-08-10)

大阪府泉佐野市

  • 記載なし(申請書PDFのみ提供され、必要書類一覧は明記されていない)

申請書の様式 / 改葬は「埋蔵したお骨を他の墓地へ移すとき」の手続きとして位置付け。詳細要件は環境衛生課へ要問合せ(kankyou@city.izumisano.lg.jp/072-429-9286)。 / 公式ページ(確認日 2026-08-10)

大阪府泉大津市

  • 改葬許可申請書
  • 公園墓地使用許可証

申請書の様式 / お骨を取り出す前日までに名義人より改葬許可申請書を提出。名義人が来庁できない場合は委任状が必要。本情報は「公園墓地(板原町)」の手続きページのもの。市が管理するもう一つの墓地「春日墓地」は別窓口・別書類となる可能性がある。 / 公式ページ(確認日 2026-08-10)

岐阜県岐阜市

  • 改葬許可申請書

申請書の様式 / オンライン申請フォーム:https://logoform.jp/form/BcLm/463381 。市営墓地の場合、管理者証明欄の署名は不要。使用者以外が申請する場合は使用者の承諾が必要。 / 公式ページ(確認日 2026-08-10)

愛知県名古屋市

  • 改葬許可申請書
  • 墓地・納骨堂管理者の証明(埋蔵証明書等)
  • 委任状(申請者が使用者以外の場合)
  • 返信用封筒(郵送申請時)

申請書の様式 / 郵送提出可能、切手を貼った返信用封筒を同封。現在遺骨がある区の保健センター窓口でも申請可能。行政書士以外による業としての書類作成は行政書士法違反となり得る旨の注意書きあり。 / 公式ページ(確認日 2026-08-10)

東京都世田谷区

  • 改葬許可証交付申請書
  • 改葬先の寺などの受入証明書または使用許可書
  • 申請人の印鑑

申請書の様式 / ページに「2.郵送による申請」の見出しがあるが、本文は「詳しくは、下記にお問い合わせください」のみで具体的な郵送手順は明記なし。申請書は遺骨を埋葬または預けてある寺などで証明を得てから持参・提出する必要がある。 / 公式ページ(確認日 2026-08-10)

東京都大田区

  • 改葬許可証交付申請書(墓地管理者による埋葬証明があるもの)
  • 改葬先が決まっていることを確認できる書類(永代使用許可書、墓地使用承諾書、契約書など)
  • 承諾書(遺骨埋蔵地の使用者以外が申請する場合)

申請書の様式 / 郵送の場合、返信用封筒を同封し「〒144-8621 大田区蒲田五丁目13番14号 大田区区民部戸籍住民課戸籍担当」宛てに送付。申請受付は平日8:30~17:00のみ。郵送の場合は昼間連絡可能な電話番号の記入が必須。 / 公式ページ(確認日 2026-08-10)

神奈川県横浜市

  • 改葬許可申請書(埋蔵証明を含む)
  • 墓地使用者の委任状または承諾書(申請者が異なる場合)
  • 返信用封筒(郵送申請の場合)

電子申請URL:https://shinsei.city.yokohama.lg.jp/cu/141003/ea/residents/procedures/apply/c2c11801-5b6a-4558-89cd-f2d64d380fc3/start 。申請前に墓地管理者へ確認が重要(埋蔵証明発行手数料が別途必要な場合あり)。郵送申請時は改葬許可申請書に昼間連絡可能な電話番号を記載。窓口開庁:月~金8:45-17:00、第2・4土曜9:00-12:00。 / 公式ページ(確認日 2026-08-10)

福岡県福岡市

  • 改葬許可申請書(2部)
  • 申請者の印鑑(申請書に記名押印している場合)
  • 委任状(第三者が窓口で申請する場合)
  • 埋(収)蔵証明(現在の墓地や納骨堂の管理者から取得)

申請書の様式 / 現在遺骨を納めている市町村長の許可が必要。入部出張所・西部出張所では手続き不可。市立霊園(平尾・三日月山・西部)からの改葬は市立霊園窓口に相談。他市町村の墓地から福岡市内への改葬は現在地の市町村で許可手続きを実施。 / 公式ページ(確認日 2026-08-10)

長崎県五島市

  • 改葬許可申請書
  • 改葬許可申請書別紙(改葬する遺骨が2つ以上の場合)
  • 住所を記載し切手を貼った返信用封筒(郵送申請の場合)

申請書の様式 / ★5自治体で唯一「改葬に該当しない行為」を明記している。すなわち(1)埋葬した死体を火葬して同一の墳墓へ戻す行為、(2)埋蔵した焼骨を洗骨して同一の墳墓に移す行為 は改葬に当たらない。一方で過去に埋葬した死体を火葬して他の墳墓に移すことは改葬に含まれる。窓口申請でも許可証発行に時間がかかる場合があるとして余裕を持つよう案内。申請書は手書き・はっきりした字を求めている。ページ更新日 2026年5月28日。 / 公式ページ(確認日 2026-08-11)

長崎県佐世保市

  • 改葬許可申請書
  • 本人確認書類のコピー(郵送申請の場合)
  • 返信用封筒(郵送申請の場合)

申請書の様式 / 改葬先が定まっていない場合は改葬許可証を交付できないと明記。現在の墓地等の管理者からの証明、および墓地使用者等の承諾が必要(申請者が現使用者等の場合は不要)。なお佐世保市民霊園の区画を返還する場合は別手続きで「墓地返還届(様式9)」+墓地使用許可証+印鑑登録証明書が必要(印鑑登録した印鑑を押印)。市民霊園へ他の墓地から遺骨を移す場合は「埋蔵(改葬)届」、埋蔵する方が2人以上なら別紙を添付。 / 公式ページ(確認日 2026-08-11)

長崎県壱岐市

  • 改葬許可申請書(1部)
  • 改葬先の墓地等が使用可能であることを証明する書類(1部)=受入証明書・使用許可証・使用権利書・契約書などから1種類(コピー可)
  • 切手を貼った返信用封筒(郵送申請の場合)

★5自治体で唯一、受入先を証明する書類を必須の提出物として明示している。「改葬先が未定の場合や証明書類の提出がない場合は許可が出せません」と明記。受入証明書の様式(ukeire.docx)を市が用意している点も他4市と異なる。様式はWord形式が中心。 / 公式ページ(確認日 2026-08-11)

長崎県対馬市

  • 改葬許可申請書 2部(1部は許可書として交付される)
  • 定額小為替証書300円(郵便局/郵送申請の場合)
  • 切手を貼った返信用封筒(郵送申請の場合)

申請書の様式 / 申請書を2部提出させ、うち1部を許可書として交付する運用。窓口が島内6か所に分散している(島が南北に長く支所・振興部が多いため)。手数料の徴収は郵送の場合は定額小為替証書で行う。 / 公式ページ(確認日 2026-08-11)

長崎県長崎市

  • 改葬許可申請書

★必要事項がすべて記入されている場合は、提出したその場で改葬許可証を発行すると「改葬手続きのながれ」PDFに明記=即日交付。墓地・納骨堂管理者の署名・捺印は必須、墓地・納骨堂使用名義者の署名・捺印は申請者と異なる場合のみ必要。再火葬や土葬の遺体などの火葬をする場合は改葬許可証が必要で、市内で火葬するなら「もみじ谷葬斎場」(095-861-0298)へ予約のうえ当日持参し、火葬後に返却される。 / 公式ページ(確認日 2026-08-11)

費用の助成がある自治体

先に大事な前提をお伝えします。助成の対象はほとんどが市営霊園の返還に限られ、寺院の境内墓地や民営霊園は対象外です。多くの方は対象にならない可能性が高いので、期待を前提に計画を立てないでください。

もうひとつ。事業者の解説記事はまとめて「墓じまい補助金」と呼んでいますが、公式には「補助金」ではなく「返還金」「還付金」と書かれている制度があります。これはすでに納めた永代使用料の一部を返す性質のもので、撤去費用をもらえる制度とは中身が違います。

自治体 公式の制度名 対象 金額 条件・注意 出典
千葉県
市川市
市川市霊園一般墓地返還促進事業 市川市霊園の一般墓地使用許可を受けている者(お寺の墓地や民営・個人墓地は対象外) 原状回復費助成の上限額75,000円~440,000円(区画面積により異なる。例:普通墓地12.0㎡で440,000円)に加え、使用料返還(未使用3年以内は納付額の1/2、その他は1/4) 墓地を原状回復(更地の状態)して返還すること。申請は霊園管理事務所窓口のみ(郵送不可)。令和8年度は予算額に達したため受付を終了(2026年5月時点、市サイトに記載)。 出典
千葉県
浦安市
墓所返還者等支援事業(墓石撤去費等助成制度/合祀室改葬等許可制度) 浦安市墓地公園の通常墓所(3.0㎡)または小型墓所(1.5㎡)の使用許可を受けている者 墓石撤去費等助成:上限150,000円/合祀室改葬等許可制度(改葬時):1体につき35,000円/(配偶者の生前予約):1人につき35,000円 墓所を返還する際に申請可能。申請窓口は環境衛生課(市役所6階)。 出典
大阪府
泉大津市
公園墓地還付金制度(公式サイトでは「補助金」ではなく「還付金」と表記) 泉大津市公園墓地の使用者で墓地の返還を検討する者 使用年数15年未満:既納永代使用料の50%還付/15年以上30年未満:30%還付/使用開始から30年経過時点:還付なし(実額の記載はなく率のみ) 使用区画を原状回復のうえ申請。30年経過前に申請することが条件。申請窓口は市民課。 出典
岐阜県
岐阜市
岐阜市営墓地使用料返還金(公式サイトでは「補助金」ではなく「返還金」と表記されており、「墓じまい」の語も使われていない) 岐阜市営墓地(大洞墓地・上加納山墓地・加納穴釜墓地・柳津宮東墓地・柳津北宮浦墓地等)の使用者で区画を原状回復し返還する者 墓地使用料の3分の1を返還(実額の上限記載なし、割合のみ) 基礎・墓石を残さず原状回復のうえ返還届を提出。焼骨を他へ移す場合は先に改葬許可証を取得。使用者が死亡している場合は別途承継手続きが必要。オンライン届出フォームあり(届出後、墓地使用承認証を郵送)。 出典

神奈川県横浜市は、公式ページに「墓じまいに関する補助金制度はありません」と明記しています。問い合わせる手間が省けるので、これも役に立つ事実として載せています。

残りの12自治体は公式サイトで制度の記載を見つけられませんでした。これは制度が無いことの証明ではありません。制度名が「補助金」ではない、別の課のページにある、といった可能性があります。気になる場合は墓地の管理者(市営霊園なら管理事務所)に直接おたずねください。

この一覧の作り方

  • 情報源は各自治体の公式サイトのみです。事業者の解説記事は使っていません。
  • 公式ページに書かれていない項目は、推測せず「ページに記載なし」と表示しています。
  • 必要書類の呼称は統一せず、自治体が使っている表記のまま載せています。
  • 全行に出典リンクを付けています。引用される場合は出典元も併せてご確認ください。
  • 収録自治体は順次増やします。掲載してほしい自治体のご要望はお問い合わせからお寄せください。